油断しているといつの間にかついている体脂肪。つくのはあっという間のくせに、落とすのは大変ですよね。
食事制限や運動をしてもなかなか落ちていかない方も多いんじゃないでしょうか!?
でも安心してくださいね。正しい食事や運動の知識さえあれば体脂肪なんて怖くありません。仕組みを理解して正しい方向に努力してお腹痩せ(体脂肪を減らす)を目指しましょう。
体脂肪の仕組み
人間の体は約60%の水分、約22%の内臓・筋肉・骨、約18%の脂肪でできています。
そして、体脂肪は「栄養を蓄える」「体温を維持する」「体を衝撃から守る」という生きていく上で欠かせない大事な役割をしてくれています。
これだけ聞いていれば体脂肪って”良い子”なのですが、つきすぎると見た目が太って見えるだけでなく、動脈硬化や糖尿病、高血圧、睡眠時無呼吸症候群などの病気のリスクが上がってしまうので注意が必要なんですよね。
まずは体脂肪がどのように増えてどのように減っていくかを理解しましょう。
増えるとき
食事から糖質を摂ると、血液中に糖質が送られ血糖値が上がります。そして、膵臓から血糖値を下げるホルモン(インスリン)が分泌されエネルギーとして消費されます。
血液中で消費しきれず余った糖は肝臓や筋肉にグリコーゲンという形で貯蔵されます。
さらに余ったものを内臓に送り(内臓脂肪になる)、さらに余ったものを血中を介して皮下に送り(皮下脂肪になる)、脂肪細胞に中性脂肪として蓄えられます。
また食事から脂質を摂ると、血液中や筋肉に脂肪酸という形で送られます。この脂肪酸は運動などでエネルギーとして消費されますが、そこで余ってしまった脂肪酸は体内で糖と結びついて脂肪となり蓄えられます。
だから糖質と脂質が多い食事は一番太りやすいということになりますね。
減るとき
脂肪分解は、肝臓や筋肉に貯蔵されたグリコーゲンを消費してから、内臓脂肪、皮下脂肪の順で分解されていきます。
簡単に言うと、グリコーゲンはたくさん貯蔵することができないエネルギー源で、運動をするとすぐにエネルギーとして消費することができますが、中性脂肪はいくらでも貯蔵することができる貯蔵用のエネルギーなので、体脂肪はつきやすく落としにくいのですよね。
体脂肪の種類
体脂肪には「内臓脂肪」「皮下脂肪」の2種類あり、それぞれ性質が違います。
内臓脂肪
内臓脂肪はつきやすく比較的落ちやすい脂肪です。主に腸回りにつく脂肪なので、下腹だけがぽっこり膨れ上がってる体型の人は内臓脂肪型肥満で男性に多い傾向があります。
皮下脂肪
皮下脂肪はつきにくく落としにくい脂肪です。身体全体がふっくらして見える人は皮下脂肪方肥満で男性・女性ともに多い傾向があります。顔の脂肪が落ちにくいのは皮下脂肪が原因だからです。
体脂肪を減らす食事
どうしたら体脂肪を減らすことができるのでしょうか!?
次は体脂肪を減らしていく食事方法をご紹介します。
糖質を摂り過ぎない
糖質を摂りすぎると血糖値が高い状態が続き、身体に十分エネルギーがあると判断されて脂肪が分解されないからです。
ご飯をいつもの半分にしてという、いわゆる「糖質制限」をするのも一つの方法ですが、それよりも簡単な方法があります。それは「水溶性食物繊維多く含む糖質を摂る」ことです。
具体的には、1日1食からで良いので白米を大麦やもち麦、オートミール 、パスタやパンなら全粒粉のものに変えてみてください。これらの糖質は血糖値を緩やかにあげてくれる食品です。
タンパク質の割合を増やす
タンパク質(肉・魚・卵など)は髪や爪、筋肉など身体をつくる栄養素のため、身体の中でとても多くの働きをします。タンパク質から摂るカロリーの割合を増やすだけで、食事誘発性代謝(食べ物を消化・吸収するために必要なエネルギー)が糖質や脂質に比べて多く働くので消費カロリーが増えます。
また、サバやイワシ、サンマ、ブリなどの青魚に含まれるEPAには脂肪を分解する作用を高める働きがあるので積極的に食べると良いと思います。ただし酸化しやすく熱に弱いので、お刺身や酸化しない缶詰などの方が良いですね。
良質な脂質・油を摂る
脂質や油には色々な種類がありますが、太りにくい健康に良い脂質や脂を摂りましょう。
ダイエットをするなら、サラダ油やラードを控え、オリーブオイルを使用する。サラダのドレッシングの代わりに、えごま油や亜麻仁油を使用するなど、簡単にできる範囲で良いので意識してみてくださいね。
調理方法を変える
調理方法を変えるのも体脂肪を落とすために有効なテクニックです。
基本的には、ゆでる<網焼き<蒸す<煮る<炒める<揚げる順にカロリーが高くなっていきます。これは外食する際にも使えて、例えば、唐揚げではなく焼き鳥、野菜炒めではなく蒸し野菜、煮魚ではなく焼き魚もしくはお刺身にするなど、少し意識するだけでカロリーカットすることができます。
お酒の選び方
お酒はビール、日本酒、紹興酒などの醸造酒は糖質を含むため控えた方が良いです。
焼酎、ウイスキー、ジンなどの蒸留酒にしましょう。焼酎の原料が芋でも麦でも米でも、蒸留の過程で糖質はゼロになるのでご安心ください。
また、ワインは醸造酒ですが、ワインに含まれる糖類の多くは果糖や有機酸なので血糖値を上げにくく、赤ワインに含まれるポリフェノールは内臓脂肪がつくのを抑える働きがあると言われているので飲んでも大丈夫です。
しかし、お酒の飲み過ぎには良質な睡眠をとるためにも注意してくださいね。
体脂肪を減らす運動
体脂肪を減らすには「体脂肪を減らす食事」をするのが一番良いのですが、並行して運動をすることで消費カロリーを増やすことができますし、太りにくい体をつくることができます。
ウォーキング
1日20分〜30分で良いので、普段歩くペースより少し早めに歩いてみましょう。
タイミングとしては、基本的にお腹が空いてるときは「体脂肪の仕組み」ででてきたグリコーゲンが枯渇している状態なので、体脂肪燃焼に良いといわれています。朝目覚めて朝食を摂る前にウォーキングを習慣にすることを心がけてください。
朝の時間がとれない方は、普段の生活のなかで歩くスピードを少し早くする、階段を使う、動作を大きくするなどを意識して行ってみてくださいね。
筋トレ
男女共に10代後半をピークに「基礎代謝」が少しずつ減っていくため、歳をとると太りやすい体質になってしまいます。この「基礎代謝」を上げることが痩せやすく太りにくい体をつくるためには重要なんです。そういう理由から筋トレをして筋肉量を「増やす・維持する」ことが痩せるためにもリバウンドをしないためにも必要です。
スクワット
人間の体の70%の筋肉は下半身についています。スクワットをすることで効率的に筋肉量を増やしていくことができます。回数はできる範囲から30回までを2〜3セットしましょう。ウォーキングなどの有酸素運動と違い、時間がかからないのでだれでも取り入れやすいと思います。
腹筋運動
腹筋の筋肉量は少ないのですが、腹筋運動をすることでお腹周りの血流を良くし、体脂肪が燃焼しやすい状態にしておくことも重要です。
おすすめの腹筋運動は「ドローイン」です。呼吸をしながらお腹を凹ませたまま10秒キープを2〜3セット行いましょう。この運動では大きな筋肉ではなくインナーマッスルを鍛えることができます。
今回ご紹介した運動はどれもジムに行かなくてもできる運動ですので、無理のない範囲で取り入れてみてくださいね。
※当サイトでは下記の参照元に基づく執筆を行い、読者の誤解・過大広告の防止に努めておりますが、ダイエット・健康・運動方法に関して、必ず効果があることを保証するものではありません。